
「ヒロト、もう忘れ物はない?」
「うん、じゃあいってきます」
俺、河本ヒロト。
今日からピッカピカの高校1年生だ。
新生活へ向けての目標、星の数ほど。
期待に胸ふくらませすぎて過呼吸症気味なくらいさ。
まずは友達100人作ること。
まあこれは歌の文句にもなるぐらいありきたった目標なんだけれども、
なかなか達成できないんだよな、これが・・・。
目標達成のためには、
最初に席が近くになる出席番号の近い奴から仲間にしていくことが大切なんだ。
そいつの友達を友達にしてって広げる。
それが友達の輪ってもんさ、ちぇきらぁう。
かといってあんまり変な奴を仲間にしても後で困ることになるから、
ある程度は選ばなきゃいけない。
へんなヤツ軍団の仲間入りをしちまったら
夢のハイスクール生活が
ちょっとちがったもんになっちまうからな
友達作ったら、次は彼女を作ることかな、やっぱ。
華のハイスクール生活っつったら彼女が必要不可欠って感じー。
でもって俺の好みのタイプっていうのは、
今っぽいチャラチャラしたギャルじゃなくって、
こう、あんまりスレてない清純そうなお嬢様タイプの人かな。
でもって次の目標は・・・。
うーんと、・・まあ、いますぐには思いつかないな。
いっぱいありすぎて・・・。
ほらそんなこと言ってるうちにもうついたぜ。
侍県立腹切高等学校、県内でも有数の進学校だ。
ここに入んのは大変だったんだぜ。
でもまあ、入っちまえばこっちのもんさ。
まぐれだろうとなんだろうとな。
さて、俺の教室はと・・・。
あったあった、ここだ。
1年A級。ほんとはA級ってのは特クラ(特別お勉強できまくりクラスの略)らしいんだけれども、
まぁ、まだ1年ってことでそれは関係ないらしい。
二年にあがる段階で、勝ち組負け組の選別をするんだとさ。
さて、俺の席はと・・・。あったあった、ここだ。
出席番号6番。げっ、一番後ろじゃないですかー。
最初の席が一番後ろってのはあんまり望ましくないんだよな。
だってさ、一番後ろの席ってことは前と横しか友達になれる人がいないってことじゃん。
普通なら360度全部仲間にできるのにさ。
まあ、この名字のせいなんだけどね。
あとさ、もう一つ席についての豆知識を教えといてやるよ。
普通の奴はさ、席替えの時一番後ろっていうと喜ぶじゃん。
あれはプロに言わせるとまだまだなんだよね。
一番後ろはさ、
後ろからプリント集めてきなさいとかってこき使われんじゃん。
だからあ、俺的ベスポジは、ズバリ後ろから二番目。
ここに勝る場所があるならつれてきてみろってんでい、べらぼうめ。
さて、無事席にもついたことだし、誰かに話しかけてみっかな。
早くしないと入学式やらなんやらが始まっちまうし。
そこで俺は・・・
1、隣の席のちょっと悪そうな西田君に話しかけた。 2、前の席のとってもまじめそうな河口君に話しかけた。 −1−
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- 2006/10/07(土) 10:59:34|
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2、三、五、十、十二
「そないなことより、とっとと500円拾わんかい、
なんのために呼び出した思うとんねん、ボケぇ」
と僕はスリッパでマサ坊の後頭部をひっぱたいた
「ぎゃああぁああ」
「な、なんやねん」
「あかん、あかんてー!
わし、スリッパでアタマ叩かれると死んでまうねん、
そういう魔法をかけられてこっちの世界にきとんのやさかい」
「なに、しょーもないことばっかいっとんねん・・
って、オイ、だいじょうぶか、おい」
マサ坊の身体が地面に崩れ落ちる。
「おい!」
駆け寄る健一。
「おい!しっかりしろって、い、今救急車呼んでやるからな!くそ、
そうならそうと先に言っとけよ」
「なぁんちゃって」
「なんやねん、おまえ、もうええわ
やめさしてもらうわ」
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- 2006/02/09(木) 20:40:46|
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2、三、五、八
「よし、じゃあじいちゃん、ありがとう。
おかげでいい話が書けそうだよ。
お礼に僕がいいところへ連れてってあげるね」
僕は用済みになった菊蔵じいさんを、
姥捨て山へと連れて行ってあげた
ここに連れて行ってあげれば、だいたいじいさんは喜ぶことを
僕は知っているからだ
姥捨て山は、今、日本で最大のショッピングモールだ
この国の総資産の半分以上を持つ、用済みの人々のための
娯楽施設。
僕らのような一般人には、入場さえ許されていない
僕らは、彼らがもらう年金よりも、少ない給料をもらうため
日々、汗を流して働くしかないのだ
それでも、この姥捨て山に来ている人々のような
老後が送れる可能性はほとんどない
だから、僕は身寄りのない菊蔵じいさんのところに
ことあるごとに、相談に行くんだ
もしかしたら、なにか、残してくれるかもしれないからね
僕らの世代が上へ行くためには、
過去に留まりすぎているお金をなんとかして
こっちに持ってくるしかない
僕は 菊蔵じいさんから遺産を残してもらえたなら
その金を使って この姥捨て山のショッピングモールに店をだすんだ
過去に留まりすぎているお金を どんどん市場に流通させなくっちゃ
僕は、菊蔵じいさんが乗ったバスにずっと手を振りながら
そのバスの先にある、高い門を見つめていた
いつか あのなかで
僕は ビッグになってやるんだ と
>
ーthe end.
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- 2006/02/09(木) 20:37:01|
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2、三、五、七
僕は納得した証に、
はなくそを食べることにした。
「なっ、なにをしとるんじゃ、マサぼ・・
じ、地震じゃ!」
突然の大きな揺れが僕らの世界に襲った。
こ、これはかなり、でかい・・
や、やばいぞ
「菊蔵じいさん、はやく、逃げて」
「な、なにを言っとるんじゃ、マサ坊、
さ、わしと一緒に逃げるぞい」
「ち、ちがうんだ。僕から逃げて、って言ってるの
僕は
震度六以上の地震を身体が感じると
おおざるに変身してしまうんだよ!!」
「なっ、なんじゃと!!
カポン」
驚いた拍子に、菊蔵じいさんの入れ歯が飛んだ
ぬおおおぉおおお!い、いかん、マサ坊が変身しはじめておる・・
そ、そうじゃ、
尻尾を切るんじゃ! わしは台所から包丁を持ってくると
マサ坊の後ろにまわった
し、しっぽがない!!うーむ、しかたがない。
もはやこうなったら
あれしかないか・・
かぁ
めぇ
はぁ
めぇ
はぁああああーーー!!!わしの渾身のかめはめ波は
見事に
月を
吹っ飛ばした
が
地震に反応しておおざるになったマサ坊には関係ないことだった
しもうたぁああ!!
漫画の読みすぎじゃった!!その後、おおざるとなったマサ坊は
三日三晩暴れまわり
三日後の朝、自衛隊によって鎮圧された
マサ坊は、無数の肉片となったのだ
えー、菊蔵じいさんが月を吹っ飛ばした問題で、
アメリカの月の土地の所有者デニス・ホープ氏
ならびに購入者の皆様が 菊蔵じいさんを起訴した問題で
最高裁は 今日
「あの状況で月を吹っ飛ばす必要はまるでなかった
勘違いや年齢によるボケを加味してもゆるしがたい
そもそも十五夜の楽しみがなくなるではないか、にゃむっ」
とし、菊蔵じいさんに30億円の損害賠償を命じましたとさ
>
めでたし、めでたし
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- 2006/02/09(木) 20:33:07|
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2、三、五、六
「ありがとな、じいさん、はい、これ、少ないけど、とっといてくれよ」
俺は感謝の気持ちを金であらわした。
すると菊蔵じいさんは目をむき、顔を真っ赤にして叫んだ
「これこれぇ!これを待っとったんじゃよー!もっとくだせぇ!!」
その菊蔵じいさんのリアクションに満足した僕は
なんだかすがすがしい気持ちになってきたので、帰ることにした
「じゃ、菊蔵じいさん、僕かえるわ、また来るね」
「おっ、おおぅ、ぜひまた来てくれい、ぜ、ぜったいじゃぞ!」
帰りながら、僕はお金のおもしろさをあらためて思った。
世のなかに年金がなくなって、こうやって僕みたいに
子供がお年寄りにめぐんであげるような
そんなすばらしい世界になればいいのにな。
そしたら、僕たちみたいなストレスの多い子供だって
下の者にわけあたえる喜びを知れるのに・・
菊蔵じいさんのあの顔、ふふっ
あー、なんだろ、このいい気持ち
僕はこんな気持ちを、ずーっと味わって生きていきたいなぁ
>
めでたし、めでたし
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- 2006/02/09(木) 20:23:49|
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